湖北里山の薔薇から湖南ベランダ園芸のバラへ

マキノの自然と雑木林の中で咲かせたバラを紹介してきた著者が引越し後ベランダで育てるバラを紹介

雑木林の中の庭園

2004年秋、それまで葛が生い茂りカメムシの巣窟になっていた土地に雑木を植え、花壇を作り、池を作った。雑木は近くの林を開発中の業者が不要になったものをユンボで運んで植えた。10月に吉野桜、マメサクラ、ウワミズサクラ、オオカエデ、ケヤキ、エゴ、コナラ、クヌギ、マンサク、クマノミズキ、カキ、ツバキ、キンモクセイネズミモチ、ヤマブキ(一重)、その他計約100本を近くの雑木林から運んで植えた。翌年の春から2年間生ゴミをせっせと埋め込み、最初の夏は水やりを徹底して行った。その後、ユキヤナギレンギョウを植えた。

春、芝櫻とチューリップの競演。雑木類は新緑の枝葉をのばし始めた(2006年春)。
正面奥にミニログの小屋を建て書庫とした。ペンキ塗りも楽しんだ。



画面中央の赤いバラは炎の波。左の方にはジャーマンアイリスも咲いている
奥に見える緑の小屋が書庫。


東斜面には修景バラを数株。


枕木の階段を作りその右手にはバラ. つぼみが多くある。
左にはホスタ、つまりオオギボウシが大きな葉を展開している。


煉瓦で囲った花壇にはポピーとナデシコの花が。剣のようなグラジオラスの葉とヒマワリが花の出番を待っている。



すっと伸びたリナリアの姿が美しい
     
 (以前にも出した写真)                                                   
池には金魚が大きく育っている。この池の周りにモリアオガエルが卵を産み、夏には上の写真左上にも見えるようなトノサマガエルがどこからともなく現れ夏中住み着いている。

水面に顔を出したトノサマガエル


夏の雑木の葉はよく茂り書庫を囲む。



秋になると紅葉が始まり、オオカエデやミズキ、柿などでカラフルな景色となる。やがて落葉が始まると共に雪景色が訪れる。ユリノキヤマボウシも大きくなった。



  ここでドイツの詩を一つ。


         Mein Garten

   Schön ist mein Garten mit den goldnen Bäumen,
   Den Blättern, die mit Silbersäuseln zittern,
   Dem Diamantentau, den Wappengittern,
   Dem Klang des Gong, bei dem die Löwen träumen,
   Die ehernen, und den Topasmäandern.
   Und der Volière, wo die Reiher blinken,
   Die niemals aus dem Silberbrunnen trinken ...
   So schön, ich sehn mich kaum nach jenem andern,
   Dem andern Garten, wo ich früher war.


   Ich weiß nicht wo ... Ich rieche nur den Tau,
   Den Tau, der früh an meinen Haaren hing,
   Den Duft der Erde weiß ich, feucht und lau,
   Wenn ich die weichen Beeren suchen ging ...
   In jenem Garten, wo ich früher war ...

            Hugo von Hofmannsthal, (1874-1929)

    わたしの庭

   わたしの庭には金色の木々があって美しい、
   銀色にさらさら音を立てて震える落ち葉、
   ダイアモンドの朝露、家紋格子、
   鐘の響き、そばで夢見るライオンの像、
   青銅で出来ていて、トパーズ模様,
   それから鷺が光っている大きな鳥小屋、
   まだそこから汲んだことのない銀の井戸…
   なんと美しい、これ以上望めないほどの、
   以前持っていた、どんな庭よりも。


   どこか分からないが…朝露の匂いがする、
   早朝にわたしの髪についた朝露、
   土の匂いとわかっている、湿っていて暖かで、
   柔らかいベリーを探しにいったときいつも…
   あの庭で、わたしが前にいた....
              フーゴ フォン ホフマンスタール (1874−1929 )