湖北里山の薔薇から湖南ベランダ園芸のバラへ

マキノの自然と雑木林の中で咲かせたバラを紹介してきた著者が引越し後ベランダで育てるバラを紹介

オオスズメバチの巣作り

自然の多い当地だから当然かもしれないが、今年5月はなぜか特に多くのオオスズメバチが庭を飛び回っていた。やがてそのうちの一匹がデッキの天井に巣作りを始めたので観察していた。たった一頭の蜂が巣作りの場所を決め、少しずつ材料を運んで巣を作っていき、その途中で卵を産み付け、育てながら巣を完成していく。そのプロセスを観察していると自然の生き物のけなげさに心打たれる。このほかにももう一つ納屋の軒先にも巣を見つけた。まだ完成前だったのでこちらはアースを吹き付けるとあきらめてよそへ行った。
この地域では庭にスズメバチトラップというのを作って毎年多くの蜂が殺されている。でも彼らも決して人間を敵視しているわけでもなく、自然界でバランスをとるのに一役買っているのだからむやみに恐れて殺すことはないと思う。日本オオカミを滅ぼした結果、いま日本中でシカやイノシシ、サルによる被害がいたるところで観察されている。

5月21日(写真は少しピンボケ)


5月24日


5月28日 中にすでに卵が産み付けられている。

ほとんど完成した31日。この後もう少し徳利の首が長くなったところで蜂の留守中にティッシュペーパーを詰めて置いたらハチは来なくなった。
越冬したハチ一頭が、たった一頭で誰にも教えられず、だれにも手伝ってもらわずに、働き蜂と女王蜂の役をこなして、やがて多くの働き蜂が生まれるまで、巣作りから子育てまでやっている。この蜂を殺すに忍びず、殺さずに退散してもらった。どこか別のところでまた初めからやり直していることを願って。この蜂は自分が作った巣から働き蜂が生まれてきたあとは女王蜂としての待遇を受けるのだろうか、それとも働き蜂として一生を終わるのだろうか?